中国エリア

広島大学

大学

学生に高い公共意識と
健康習慣をもってほしい!
長期計画で受動喫煙対策を
進める広島大学の挑戦

広島大学では、これまでにどのような取り組みを行いましたか?

1万5千人を超える学生が3つのキャンパスで学ぶ広島大学。
2020年1月よりキャンパス内全面禁煙を実現しました(写真は東広島キャンパス)。

本学では2018年度に「広島大学キャンパス全面禁煙宣言」を行い、2020年1月からの全面禁煙に向けてロードマップを策定し取り組みました。
結果として、現在までに3つのキャンパスすべてで全面禁煙を実現しています。その過程で重視したのは、キャンパスの特性にあわせた取り組みです。
本学は都市部や郊外に3つのキャンパスがあり、それぞれに周辺環境が大きく異なります。そこで、大学内だけではなく地域の方々への影響も考慮して禁煙エリアを定めるなど、地域特性にあわせた対策を推進しました。

受動喫煙対策では、どのような工夫をしましたか?

かつての喫煙場所(上)は、現在は誰もが利用しやすいスペースに(下)。本当にクリーンなキャンパスを実現するまで取り組みを続けていきます。

キャンパスの全面禁煙に対する喫煙者の方の理解を得るために、事前の周知活動を多岐にわたって行いました。広報誌やWEB、掲示板での発信はもちろん、地域の自治体と組んでチラシの配布を行ったり、地元ラジオ局でも発信を行うなど、あらゆる方法での広報活動を実施しました。
また、禁煙になったことがわかっていながらも、以前からの習慣でつい喫煙をしてしまう学生もいます。そこで喫煙場所があった箇所を「重点巡視エリア」と定め、定期的なパトロールを実施し、継続的な呼びかけを行なっています。

受動喫煙対策を進めるうえでもっとも重視した点を教えてください

周知活動のポスターを学内公募するなど、全学一体となった取り組みを進めてきました。

私たちが目指すゴールは、キャンパスの全面禁煙ではありません。本来の目的は、学生が健康的な習慣をもち、高い公共性を身につけて卒業し、社会に良い影響をもたらす人材を輩出することです。したがって、禁煙を一方的に強制するのではなく、学生自身が受動喫煙に関する高い意識を持ち、一体となって取り組んでもらえるような活動を積極的に行いました。
周知活動のポスターアイデアを学生から募集したり、講義等での禁煙教育、たばこの危険性についての講演会などは、学生の意識啓発に大きく役立ったと感じています。最終的な目標へ向かって、今後も継続的な取り組みを行っていきたいと考えています。

国立大学法人広島大学
創立:1949年
本部所在地:広島県東広島市鏡山1丁目3-2
学生数:15,589名
キャンパス:東広島、霞、東千田
https://www.hiroshima-u.ac.jp/

令和3年度掲載

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