お客様や従業員の声がきっかけではありましたが、本来の目的は２つあります。それは、「食文化の継承」と「お客様満足の追求」です。
当店は料理の味に加えて、歴史ある建物も魅力のひとつです。対策以前は酔った喫煙者のお客様が喫煙ルールを守らないためにほかのお客様のお食事の邪魔になったり、たばこの火を落として畳を焦がしてしまい火災を起こしそうになったこともありました。そのような状態では歴史ある味も建物も守っていけないと思い、対策の必要性を感じました。
対策の成果もあり、今ではすべてのお客様に、居心地の良い空間で美味しい料理を味わっていただいていると自負しています。

魚勝は「安く、おいしく、おなかいっぱい」になれるお店を目指し、歴史を重ねてきました。現在まで地元の方はもちろん、全国から当店を訪れてくれるお客様がいらっしゃいます。だからといって、現状を維持するだけでは伝統を守ることはできないと考えています。
料理の味をより高めていくのはもちろんですが、時代にあわせてお客様のニーズに応えていくことも重要で、受動喫煙対策もその一環として取り組みました。
当店では、お食事をしたお客様が縁側でひなたぼっこをしながら、満足そうにウトウトする光景を目にすることがあります。その光景をこれからも守り、次の世代に継承できるよう、これからも試行錯誤を続けていきたいと思っています。